たゆと屋

たゆとの趣味部屋です。

長唄 手習子

こんにちわ、たゆとです。

妊娠と出産、育児のため1年以上お稽古を休んでいましたが、10月下旬の舞台のためにお稽古を9月から再開しました。タイトルにあるように手習子を踊りましたが、もう少しお稽古に時間をかけたかったのが正直なところですね・・・。ただ、7月末の出産後だったので、十分よくやったかなとは思います^^

目次
1. 曲の概要
2. 歌詞
3. 解説
4. 所感

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手習子 in 幹都の会, 10月24日

1.曲の概要

手習子は、1792年(寛政4年・徳川家将軍11代目)に江戸の河原崎座初演である『杜若七重の染衣』という七変化所作事の一つが後に独立したものです。作詞は増山金八、作曲は初代杵屋正次郎で知られています。

寺子屋からの帰り道、春の野原で娘がおませに踊るかわいらしさを曲の中で様々な小道具を使いながら表現しています。

2.歌詞

〽今を盛りの花の山 来ても三吉野花の蔭 飽かぬ眺めの可愛らし

〽遅桜 まだ蕾なり花娘 寺子戻りの道草に てんと見事な色桜

雛草結ぶ島田髷 はしたないやら 恋じややら

〽肩縫ひ上げのしどけなく 紙撚喰ひ切り 縁結び

解けかかりし繻子の帯 振の袂のこぼれ梅 花の笑顔のいとしらし

二つ文字から書初めて 悋気恥し角文字の直な心の一筋に

お師匠さんの仰しやつたを 真に忘れはせぬけれど

〽ふつつり悋気せまいぞと たしなんで見ても情なや

〽まだ娘気の後や先 あづまへもなきあどなさは 粋なとりなり目に立つ娘

〽娘々と沢山さうに 言うておくれな手習おぼえ 琴や三味線踊の稽古

〽言はず語らぬ我が心 乱れし髪の乱るるも つれないは唯移り気などうでも男は悪性者

〽桜々と謡はれて 言うて袂の分二つ 勤めさへただうかうかと

どうでも女子は悪性者 東育ちは蓮葉な者ぢやえ

〽恋のいろはにほの字を書いて それで浮名のちりぬるを

〽わが世誰そつねならむ 心奥山けふこえて 逢ふたゆめみし嬉しさに

〽飲めども酒にゑひもせず 京ぞ恋路の清書なり

〽夫のためとて天神様へ願かけて 梅を断ちますめいはく サア

我れ一代 断ちますめいはく 梅を 梅を断ちますめいはく サア

我れ一代 実ほんにさうぢやいな 品もよや

〽諸鳥の囀り 梢々の枝に移りて 風に翼のひらひらひら

梅と椿の花笠着せて 梅と椿の花笠着せて 眺めつきせぬ春景色

*今回の舞台ではやや短くして踊りました。カットした部分は薄字で表記しています。

3.解釈

寺子屋で習字を習ってきた町娘(12~13歳)が、手習草紙を片手に日傘を差して登場します。全体を通して、子供っぽい明るさを表現する必要があります。合いの手で手習草紙を使って蝶々を追いかけて捕まえようとして逃がしてしまう振りがあるので、最初のおませな素振りに反して、ここではあどけなく演じます。

その後「肩縫い上げの~」からクドキに入ります。
舞妓の着物は、子供の可愛らしさ(今では若さや経歴を示す意)を強調するために『肩上げ』と言って肩の端を折って縫い上げる処理をしています。この歌詞ではそのことを指しています。
こよりや草紙を使って早熟な娘が恋に目覚める様を踊りますが、寺子屋の師匠の教えを思い出し、今回踊らなかった部分ですが、娘道成寺を取り込んでお稽古事の真似をします。

後半にかけて、手踊りで徐々に踊りのテンションを上げていって明るい印象を踊りあげる必要があります。

4.所感

振りは以前にお稽古していたのである程度覚えていましたが、重さに慣れるために稽古時も衣装を着ましたが振袖に完全に振り回されて踊りどころではなく。笑
慣れてきてからも「可愛らしく踊っている」ようには見えず、力づくで振り回していることを指摘されることも多かったです。お手本で踊ってもらったお師匠さんのまぁ可憐なこと!

本番でも振りの大きな失敗はありませんでしたが、「少女の可憐さ」はまだまだ表現に至らなかったなぁと自分の中では100点満点としたら70点の出来かなーといったところですね。頑張りましたが、まだまだです。

ただ、久々の舞台で、改めて日本舞踊の”非日常感”の良さをひしひしと感じました。これだからやめられないんですよね~^^人生のスパイスなんですね、きっと。